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2023年2月23日(木)「ひみつのなっちゃん。」

2023年2月23日(木)
丸の内TOEI
 
前に観そびれたって書いたけど結局観に行った。横浜の上映が終わってしまっていたので有楽町の映画館。歴史のある映画館らしい。ミニシアターでもなくシネコンでもない映画館は久しぶりな気がする。
 
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以下ネタバレあります。
 
突然亡くなってしまったなっちゃんの葬儀に参列するため、車で郡上八幡へ向かうバージン(滝藤賢一)、モリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)の3人。今はドラァグクイーンとしてステージには立たず会社員として働いているバージンとなっちゃんの店で働いているモリリンとテレビでオネエタレントとして活躍しているズブ子、と3人の立場は異なるものの仲良く(?)旅をする様子が描かれる。
 
何度か「そんなことある??」って思うような展開があってちょっと冷めてしまったのは残念。ゲイの描き方も一昔前のステレオタイプというか…あんまり2023年の描き方ではなかったように思う。一般社会にいるLGBTQなどの性的マイノリティと夜の街で生きるゲイとかクイーンの人たちはまたちょっと異なるっていうのもあるけど。でももうちょっと今っぽくはしてほしかったかな。
 
滝藤さんはドラァグクイーン役ということだったけど、ステージにはしばらく立っていないし、メイクとドレス姿になっているのは冒頭のシーンだけ。これはチラッと見たマツコ会議でマツコデラックスが言っていたことだけど、ずっとドラァグクイーンをやっていたからすっぴんのはずなのに女っぽい雰囲気が滲み出てしまっているところはすごく上手かった。
ただ普通の物語だったら東京に戻ったあとバージンがもう一度ステージに立つところで終わるのかな、とは思った。というかバージンのクイーン姿をもう一度観たかったんだよなー。メイク姿が冒頭だけなんて予告詐欺では?東京に戻る前に物語が終わってしまったわけだけど。
バージンは普段普通に会社員として働いていて、会社の同僚の女性たちはゲイだと知っているんだけど自然に受け入れているところはよかった。
 
ある意味主役のなっちゃん役はカンニング竹山さん。でも亡くなっている遺体の姿と写真の中の笑顔でしか登場しないという贅沢な使われ方をしていた。普通の映画だったら回想シーンで元気な頃のなっちゃんが出てくるんだろうけど、この映画では登場人物たちの会話の中から人物像を読み取るしかない。竹山さんだったらこんな風に演じているだろう、と私たちが想像できるから生前のシーンはいらない、のだろうか…?
 
まあ気になったところはいくつかあったけど、こういう悪人が出てこない穏やかで優しい映画は好みでした。
 
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