主にライブのメモとか。

お笑いライブや音楽ライブのレポと感想を中心に。いいブログタイトルが思いつかない。

「メトロンズ第2回公演『ミスタースポットライト』」ネタバレ感想

遅くなったけど内容触れる感想。
冒頭は原田のワンマンステージ。ストーリーテラーとして観客に語りかけるんだけどこれがカッコいい。これから演じられるお芝居は原田の実体験だという紹介がされ、そこから本編へ。お芝居の作りとしてもおしゃれだと思った。
 
舞台は廃墟ビル(?)の地下。ちゃんとセットが作りこまれている空間でのワンシチュエーションだった。時系列も戻ったり飛ばしたりせずに始まったら最後まで緊迫と笑いを交えながら駆け抜ける。
 
 
高橋/池田一真(しずる)
強盗犯のリーダー格。梅本に気を使っている。ヘリで迎えに来る『田辺さん』と唯一の知り合い。
 
大島/田所仁(ライス)
強盗犯のメンバー。逃走中に梅本が呼んだ警察に左腕を撃たれている。
 
東山/赤羽健壱(サルゴリラ)
強盗犯のメンバー。梅本に気を使っている。
 
医者/村上純(しずる)
人質として連れて来られた男。大島の傷を手当てする。
 
原田/関町知弘(ライス)
人質として連れて来られた男。
 
人質として連れて来られた男。有名なタレント。
 
基本的には強盗犯のメンバーが話の中心で、話し合ったり揉めたりする様子が描かれていく。最初はヘリに乗れる人数が田辺さん含めて6人だったことで責任は誰にあるのかという問答。そして人質を1人殺すなら誰を殺すべきか、というやりとり。無職を殺して『タレントさん』を生かすのか、大島が撃たれた元凶である梅本を殺してまだ若い無職を生かすのか。緊迫した場面なのに『タレントさん』とか『タレントパワー』というワードが飛び交うのがおかしい。池田さん(というかしずる?)は犯罪者とかヤクザとかがかわいいことやヘンテコなことを言い出すところに面白みを強く感じているんだろうな、としずるのコントを見て思うけど、そのノリが生かされた脚本。
 
後半の主役は児玉さん演じる梅本。昔は歌を歌ったりドラマの主演をやったこともあったが今はバラエティ出演が中心の50〜60代くらいのタレントの役だったんだけど、すごく上手かった。特に老けメイクとかしてなかったと思うけどちゃんと演技で年齢を表現していた。児玉さんはへらへらしているイメージがあったのでちょっと印象が変わったなー。
 
村上さんはあんまりストーリーに絡んでこない独特の立ち位置で、2回目に見たときのほうが面白さがわかる役だった。一人で抜けがけして助かろうとしたり、しれっと強盗犯側に回っていたりしてしたたか。そしてあんなに逃げたがっていたのに最後は…あれは人間の不思議な心理を表現していた。
 
静かに終わっていき再びストーリーテラーとしての原田から後日談が語られる構成は好き嫌い分かれるかな、と思った。個人的にはもっとドタバタしたまま終わるほうが好きかなー。
でも池田さんに人数が多く長尺の脚本も書けるっていうのはめちゃくちゃ感心した(偉そうでごめんなさい)。コンビのネタが書けることは知っていたけどそれとはまた違う難しさがあると思うし。あと池田作のコントは1個のボケで押しきることが多い印象だから、登場人物が複数人いて同時進行で話が進んでいくものも書けるんだなーと。
 
次回作は現地で観たくなった。