主にライブのメモとか。

お笑いライブや音楽ライブのレポと感想を中心に。いいブログタイトルが思いつかない。

2020年2月11日「飛龍伝2020」

2020年2月11日(火)
 
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飛龍伝2回目の観劇。今回は上手側で前回よりも見やすい席だった。
 
近くで見た山崎は普段の石田さんより大きく見えてカッコよかった。
2回目で理解が深まっていたからなのか楽日前で演技が成熟していたからなのかわからないけど何回も泣いた。でも物語の何に感動しているのかは実はよくわからなかったりする。
いや、銀幕のときと違って話はちゃんと理解してる。でもほぼ平成の世で育った自分には学生運動は全然実感がわかない世界で、そういう意味での共感できなさというかなんというか。つかさんも皮肉を込めて書いたところもありそうだから共感できなくてもいいのかもしれないけど。幕末は遠い昔だからそういう時代だったんだよなーと納得するんだけど、この時代をそこまで割り切って見れないというか。機動隊と殺し合うのはありなの?とか忠誠しているように見せかけて性のはけ口にしてるの?とか結局普通に就職して社会の歯車になったんだよね?とか。矛盾とか不条理とか世の中はそういうものなんだけどなんかもやもやしながら観ていてそのまま終わったという気持ちなのも事実。
不条理だよねって物語だと思うからたぶんこの感想はそんなに間違ってはないんじゃないかと思うけど…。ヒロインにはあまり気持ちが入り込めなかったかも。共感しづらいというか、人物像を掴みにくいキャラクターだったような…。東大にトップの成績で入った才女には見えないんだよなー。
 
主題は学生運動なんだけど、美智子を中心に桂木と山崎の愛憎の争いに見えて、実は美智子そっちのけで桂木と山崎の対立する立場での友情物語なのかな、と思った。前回の感想とも被るけど、桂木と山崎の関係にグッと掴まれてしまう。
 
 
ラストシーンはどう解釈したらいいんだろうか。たぶん90年の飛龍伝の脚本をそのまま使ってるから本当は20年後の再会なんだよね。そうじゃないと勝利(かつとし)の年齢がおかしいし。
そこをふまえてもあれはつかさんのファンタジーってことでいいのかな。実際には学生と機動隊がみんなで集まるなんてないわけで。むしろ山崎の死に際の夢みたいにも見えたんだけどそういう解釈でもいいの?ちがう?
 
菅井ちゃんはアイドルなのによくこの仕事受けたなーって感じかな。
今まで私が観たつか作品のヒロインも秋元グループのアイドルだったけど、みんなグループ卒業後で女優への第一歩の意味合いも強かった。でも菅井ちゃんは現役アイドルなのに新幕末や熱海よりも性的な表現が強い飛龍伝をやったのがすごい。ファンの人も素直に舞台に感動していた人が多くてあんまり荒れてなかった気がする。検索に引っかからないようなところではいろいろ言われていたかもしれないけど。
 
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つか作品の感想で毎回書いている気がするけど、時間の経過や矛盾点など細かいところは気になってしまう。でもそんなものなぎ倒す熱量と勢いで結局胸打たれて帰ってくる私の負けです。というかね、つか芝居の石田明が良すぎるのよね。
 
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今回は紀伊國屋ホールではなくて新国立劇場だったわけだけど、観劇が終わったあとの感覚は紀伊國屋のほうが好きだなーと思った。狭いロビーに熱気が残っている感じとか、外に出ると新宿の街と人ごみがある感じとか。新国立劇場は外に出ると静寂なのがちょっと寂しいかも。なんだそれって感じの感想だが。
 
 
ところで石田さんも味方さんも出ないけどちょっと気になっていたバージョン違いの熱海殺人事件が3月中旬から始まるけど新型コロナの影響はどうなるのだろうか。今のところは上演するっぽいけど行くかどうかはちょっと躊躇するし、叩かれないか心配*1
そして蒲田行進曲のキャストはどうなるんですかね…ドキドキ…。
 
 
 

*1:林檎さんめちゃくちゃ叩かれてたからなぁ…