主にライブのメモとか。

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2018年12月13日 映画「セブンガールズ」

2018年12月13日(木)
UPLINK渋谷
 
セブンガールズを観に行ってきた。観劇ではなくて映画なんだけどせっかくなので記録。
 
劇団前方公演墳の代表作をクラウドファンディングで映画化した作品。ということらしいけど、この劇団のことは今まで知らなかったので舞台版は観たことないし、ここまでの経緯もよく知らない。
 
何で知ったかというと、舞台また来てマチ子で映画のフライヤーをもらったから。カオリ役の坂崎愛さんが出てるのか、と少し興味を持った。フライヤーってたくさんもらうけどこれきっかけで何か観に行く人なんているのかなー、と疑問だった*1けど自分がそういう人になってしまった。
 
フライヤーをもらったときはすでに都内での上映は終わっていて、残すは名古屋と大阪だった。さすがに見に行けないなーと思っていたら再上映が決まって見ることができた。UPLINKさんありがとう。
 
繁華街から一本奥に入った通りを進み、一瞬見落としてしまいそうな入口。左手のカウンターでチケットを買って階段で2階へ。こんなに小さな映画館に行ったのは初めて。
 
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この日の上映はスクリーン2。1列目は骨組みに布を張ったアウトドアとかで使いそうな(?)椅子。長時間座ってたら疲れそうな気もするけど大丈夫なのかな?2列目は映画館らしい椅子なんだけど座面が低かったから脚が長い人だと座りづらいんじゃないだろうか。普通の椅子に座って見たいなら3列目以降がいいと思う。
 
上映前に予告編は3分程度とスタッフさんから説明があって、洋画の予告編と吉祥寺に新オープンする映画館の宣伝が流れた。
 
 
戦後間もない東京でパンパンガールと呼ばれた娼婦たちの物語。特定の女性が主役というわけではなく、娼婦たちと取り巻く男たちの群像劇という印象。
娼婦それぞれに大切な人とのエピソードがあって同時進行で話が進んでいく。長めの上映時間は気にならなかった。
あらすじだと『アメリカ軍人を相手に体を売る彼女達を人は蔑み』とあるんだけど、出てくる男性はほぼ日本人だし、あからさまに蔑むような人も出てこない。そういう人はそもそもパンパン宿自体に近づかないからだとは思うけど。女の子たちはみんないい娘だし、他の登場人物も基本的にはいい人たちで憎めない。
 
『泣ける』という紹介がされていて確かにそうなんだけど、人が亡くなるストーリーでそれを謳うのはちょっとずるいな、という気持ちもある。そりゃ悲しいでしょっていうのと、例えフィクションでも思い入れのある登場人物が亡くなるのは悲しいからあんまり見たくない。ただ人が死ぬ作品が必ずしも泣けるとも限らないし、マリアさんのシーンもあさひさんのシーンも愛理さんのシーンも切ないからちゃんと良くできてる物語なんだと思う。1番泣けたのはマリアさんのところだった。
 
男女の組み合わせだとコノさんと新崎さんのカップル(?)が好きだった。「好きな花や見たい景色を教えて」って素敵な告白だと思う。憎まれ口ばかり叩いているけど本当はすごくピュアな二人でお似合いだったからあの結末は悲しかった。
猫ちゃんの乱暴だけど本当は情に熱いキャラクターも好きだったのだけどなんかあの終わり方はなー…。伏線はちょいちょいあったけど、何の病気だったのかもよくわからず。あの終わり方でも舞台だとあんまり違和感ないのかもしれない。
真知はかわいくて一途なんだけど、序盤はなんでそんなに成瀬のことが大事なのかがわからない。回想シーンで真知が成瀬を慕う理由がわかる構成はいいのだけど、結局成瀬のために真知が辛い思いをすることばかりで可哀想になっちゃうんだよな…。ラストで救われるんだけど、あとは受け取る側の想像なんだよね。
 
主題歌の『星がいっぱいでも』がいい曲だった。「涙なんか使い捨てだよ」ってあまり聴いたことのない歌詞の表現で好き。事あるごとに歌い始めるところはやっぱり舞台っぽいなーと思った。YouTubeに出演者の踊ってみた動画がたくさん上がっているんだけど、シンプルなリズムやメロディーのわりに意外と振り付けがオシャレでむずかしそう。ちなみに作曲が吉田トオルさん。音速ラインのサポートをやっていたからライブで観たこともあるよ。こんなとこでも活動していたとは。
 
 
 
上映終了後には出演者のトークイベント。この日登場したのはあさひ役の河原幸子さん、幸三役の中野圭さん、寺庵先生役の金子透さん。劇中の衣装で登場した。
 
内容ざっくり。
 
中野さんは劇団でよく怒られているそうで、「普段から怒られているのが幸三の演技に出ていた」とw
 
短い撮影期間で、最初は撮影スタッフさんたちに「大丈夫なの?」と思われていたが、撮影が巻きになって進み、スタッフさんたちとも仲良くなれたという。
 
あさひと幸三のコミカルなワンカットシーンを生再現。なぜか金子さんが監督のモノマネ(?)で演技指導を始めて演技はよくわからない方向へw
 
撮影現場はハエがすごかった。僕らがお弁当とかおやつとか食べるから集まってきた。映像にも映っているのだが、ハエがいるのも雰囲気が出てよかった。
 
 
 
トーク後にロビーにいるので話しかけてくださいね、という話もしていたのだけど、時間も遅かったのでロビーには行かずに通路に出てそのまま帰ることにした。女の人が横からさっと出てきて「ありがとうございました」と声を掛けられたのでそっちを見ると、私服の坂崎さんがいた。反射的に声を掛けてしまった。マチ子のときのフライヤーを見て来たことを話したら喜んでもらえてよかった。気を利かせていろいろ話を振ってくれたのにあまり上手く返せなかったかも。コミュ障を反省。
本当は坂崎さんがイベントに出る日に見に行きたかったのだけど日程が合わなかったから、遭遇できてうれしかった。Twitterでも反応もらえたし。というか界隈のTwitterでの反応の速さすごくてちょっと怖いw
 
UPLINKでの上映はひとまず終わったけど、これから名古屋と新たに下北沢が決まったそう。おめでとうございます!下北はタイミング合ったら行ってこようかな。
 
 

*1:ライブとかお芝居観に行くレベルで好きだったら今時ネットで情報得られるじゃん?

*2:撮影OKでした