2019年7月25日(木)
新宿THEATER BRATS
シベリア少女鉄道の公演に行ってきた。毎回公演を楽しみにしている劇団。
いつもは赤坂なんだけど、今回は新宿のシアターブラッツ。名前はよくきくけど行くのは初めてだった。
今回のキャストは浅見紘至さん、加藤雅人さん、小関えりかちゃん、川井檸檬さんの4人だけという少数精鋭チーム。
私は少人数で台詞の応酬が詰まったようなお芝居が好きだから、事前に絶対好きなやつだ!と思ってハードルを上げてしまった。それがいけなかったんだな…
以下ネタバレ感想。
シベ少のわりにはかなりしっかりと作られたセット。おしゃれな飲食店の店内。レストランというよりはダイニングバーみたいな感じ?わかんないけど。奥にバーカウンターがあって手前にはテーブルと椅子、上手には楽器がある。
最初は一人芝居が4本続く。
高校時代の同級生の売れっ子バンドマンと電話する加藤さん
街で有名人に突然話掛けられる川井さん
自宅に押し入った強盗が中学の同級生だった小関ちゃん
自宅を訪れた先輩から連れを隠す浅見さん
カタギぽくない関西弁の浅見さんが新鮮でちょっとキュンとした。まあよく考えるとキュンとするようなキャラではないんだけど、浅見さんのファンだからね。
一周するとキャストが全員出演する後半パートが始まる。学生時代にお世話になった教授が亡くなったという連絡を受けて久々に集まった4人。
前半の一人ずつの芝居のところからそうだけど、実際には役者がいないけどいるテイで話が進められる登場人物が出てくる。そしてこの後半パートはだんだんとその人数が増えていく。
大人数でパーティを楽しむ中、突然外で大規模な災害か事件か事故か何かが起きて…というストーリー。
ただシベ少的にはストーリー展開はそこまで重要じゃなくて、今回の仕掛けは見えない登場人物がたくさんいる、ってところ。
見えない登場人物同士が喋っているところをただうなずきながらきいているだけの4人がシュール。
あと見えない登場人物2人が喧嘩している描写をひたすら台詞で説明するところとか考えた人アホだと思う。これが告知の文章に載ってた「パワフル実況くそ演劇」か、と妙に納得してしまった。
さらに後半になると登場人物の年齢、性別といった設定がこちらが想像していたものとは全く違うものだったことが明かされていって、そこでまた笑いが起きる感じ。今回も文章で説明するのが無理すぎて観てない人には全然伝わらないだろうなw
個人的な感想としては、理解できなかったわけでも楽しめなかったわけでもないけど、期待を超えられなかった。
土屋さんの「シベリア少女鉄道史上最少の座組で作り上げた、隙間のないギュッとした空間をお楽しみください」というコメントは完全にフリだったんだけど、わりと文面をそのまま受け取って期待していたのでちょっと拍子抜けしてしまった。これは完全に私が悪いから土屋さんもキャストの皆さんも何も悪くない。検索すると結構評判もよかったみたいだし、今ひとつだと思ったのは私だけかもしれない。
あと私は言葉遊び的なものが好きで、君がくれたラブストーリーとか、前作のいつかそのアレを〜の終盤とかがめちゃくちゃ好きなんだけど、ああいう台詞がダブルミーニングになっているものとかが今回はあまりなかったのが自分的に今ひとつだった要因かな。
ただシベ少のやっていることというのは基本的には好きなのでまた次回公演も行くと思う。
あとシベ少ではないけど、またいつかシアターシュリンプとかまた来てマチ子みたいな真っ当なワンシチュエーションコメディも観たいなー。