主にライブのメモとか。

お笑いライブや音楽ライブのレポと感想を中心に。いいブログタイトルが思いつかない。

2018年8月30日「爆笑問題30周年記念単独ライブ『O2-T1』」

2018年8月30日(木)
EX THEATER ROPPONGI
出演:爆笑問題
 
爆笑問題の単独ライブに行ってきた。
 
爆笑問題の漫才を生で観てみたいと思っていた。一生に一度でいいから、いつかタイタンライブに行きたいと思っていた。でも単独ライブに行きたいと思ったことはなかった。だって爆笑問題は単独なんてやってないんだからその願いはあまりにも現実的ではないし。
今年まさかの単独ライブの開催が発表されて、でもそのときは日程的に厳しかったしチケットが取れるはずもないだろうから遠巻きにそのニュースを眺めていた。そうしたら追加公演が発表されて、しかもチケットまだ買えるよ、という情報をtwitterで見て、慌ててチケットを確保した。一方的にフォローさせてもらってる人だから直接お礼を言うのはためらってしまうけど、感謝してます。ありがとうございます(太田さん、ネットにいるのは悪い人ばかりじゃないし、SNSも嫌なことばかりじゃないよ!私はむしろ助けられたりうれしかったことのほうがずっと多いし)。
 
ちなみにライブタイトルは太田さんに2個あって田中さんに1個あるという意味らしいw 
 
パスピエのワンマン以来なのでそんなに久しぶりでもないEX THEATER。
 
f:id:mccice:20180919010410j:imagef:id:mccice:20180919010844j:image
 
中に入って圧倒されたのはお花の数。日本一花が豪華なライブだったのではないだろうか。
 
f:id:mccice:20180919010624j:image
f:id:mccice:20180919010627j:imagef:id:mccice:20180919010738j:imagef:id:mccice:20180919010807j:image
f:id:mccice:20180919010804j:image
 
写真に写っていない人だとナイナイ、キムタク、テリー伊藤小池栄子ウエンツ瑛士、DAIGOとか。とにかく豪華。エスカレーターを降りたフロアには各レギュラー番組やテレビ局の偉い人たちからのお花もずらっと並んでいた。アメトーークからも来てたけど出たことあったっけ?
 
入場時にクリアファイルとパンフレットをもらった。
パンフレットは今回の単独に向けたインタビューと爆笑問題の30年の年表、事務所の後半芸人からのメッセージ、社長の挨拶が収録されていた。これがめちゃくちゃ読みごたえがあってよかった。お笑いライブに行ったときに欲しいグッズってこれなんだよね。もうちょいボリューム出して冊子にしてお金取ってくれてもよかったのに。タイタンさんふとっぱら。
 
f:id:mccice:20180919010913j:image
 
お客さんは男性中心。幅広く活躍してるコンビだけど、コアなファンはやはりカーボーイリスナーということかな。男の人はカーボーイリスナーだろうというのは偏見かもしれないけどw 私がライブに行く芸人は客の9割が女性だから新鮮。
 
ナタリーに上がってたコントタイトル。自分が適当に書いたメモと照らし合わせてみると、シチュエーションじゃなくて登場人物を表したタイトルのつけ方なのね。なんかなるほどなーと思った。
 
サラリーマン
数字男
二人の兵士
医者と患者
 
 
どのコントも基本的に田中さんが不条理に巻き込まれるというストーリーと言えばいいだろうか。設定も序盤では何ってはっきりしないようなものが多かったというか、太田さんが翻弄させるから本当の設定がなかなかわからないというか。
それぞれのコントは独立しているのだけど、タイムトラベルやウイルスという共通項によって、同じ世界線にある関連した話だということが少しずつ見えてくる。
ラストで話の全容が見えたり解決するのかと思いきや何も起きない。ドリフ的なオチの爆チュー問題で終わり。いや、田中さんのウイルスが惑星に運ばれて地球からはウイルスがなくなって平和になったというハッピーエンドだったのだろうか?それだと2本目のコントで結論は出てたってことになるわけだけど…3本目以降は答え合わせだったってこと?もう一回観て確認したいな。
 
ラジオで太田さんは、真面目な芝居に見えてもそれは笑いのための仕掛けに過ぎない、演劇よりも笑いのほうが上なのだ、ということを言っていた。
シリアスな世界観から笑いに収束していくといえばよしもとの若手が好きな私はしずるが思い浮かぶ。すごくファンというわけではないけど、縁あって2回単独を観ている。シリアスな芝居から笑いになるというジャンルならしずるのほうが簡潔に上手くやれてた気がする。
 
一つのコントの最中でも太田さんの話があっちに行ったりこっちに行ったりするからわかりにくい話が多かった。カーボーイで話していたけど、初日は太田さんが台詞を大きく飛ばしてあとから戻したりしていたみたいだから、私が観た日が余計にわかりづらかった可能性もある。
 
あと太田さんはコントの中には伝えたいメッセージや主義主張はないって言うかもしれないけど、太田さんが今の社会に対して思ってることが溢れてた気がするよ。それに感心したり共感するのと違和感や反発を感じてしまうのとでは、コントの捉え方が変わってくるだろうな。
 
最後の爆チュー問題観れたのはエモかった。エモいって言葉で安易に片付けるのは好きではないんだけど、この懐かしさとうれしさと感慨深さを表現できる言葉は他にない気がする。ポンキッキーズってあんまり見てなかったし、たぶん爆チューの頃は対象年齢より少しだけ大きくて世代でもないんだけど、でたらめな歌が観れたのが懐かしくてうれしかった。生で観る日が来るなんて思わなかった。
 
収録入ってるってアナウンスしてたけど、ソフト化できるのかな?いろいろカットするんだろうか。
 
ライブは転換のVTR等を挟まずにひたすらコントをやるストイックな構成。転換中のVTRはやりたくないというのが太田さんの強いこだわりだったとラジオで言っていた。
 
コントは普通はあんまり時事ネタをイジったりはしないと思うんだけど、自虐ネタ(新潮)含めていろいろぶっこんでた。他の芸人だったらコントでそういうのはちょっと…って思うかもしれないけど、爆笑問題だと時事ネタを求めてしまうから、これはこれでよかったと思う。でも時事ネタで楽しそうにしている二人を見るとやっぱり爆笑問題は時事ネタの人たちだと思ったし、漫才が観たかった。
 
 
大々的にコントライブだということは告知していなかったし、漫才を期待していたお客さんもたくさんいたと思う。コント中心のライブにするとしても、ラストのネタだけは時事ネタ漫才にしておけば、ライブとしてのまとまりもできるし、お客さんの期待にも応えられたと思う。本人たちも漫才のほうがやり慣れてるから楽だったんじゃないかな。
残念だった気持ちもあるんだけど、30周年を迎えた人気コンビが無難にウケそうなライブにして楽しいお祭りにして終わらせないのはすごいと思う。期待に応えることより自分のやりたいことを優先したのかな、とも思う。
その尖ってて自己中心的で危なっかしいところが爆笑問題の魅力なのかもしれない。
 
爆笑問題を生で観れたら夢がひとつ叶ってしまうなーと思っていたし、生きる理由が一つ減るのだと思っていた。でも今回漫才を観ることはできなかったからまだ叶っていないのだと思う。
いつか絶対に爆笑問題の漫才を生で観たい。それまで死ねない。